東京女子医科大学病院 膠原病リウマチ痛風センター
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「ケブザラ」はIL-6というTNFと同様に炎症反応に関与している生体内物質の作用を強力に抑制します。IL-6受容体に対する親和性はアクテムラよりも高く、IL-6の働きを強力に抑制します。IL-6を標的としたアクテムラに次ぐ2剤目の製剤として、2017年に本邦で承認されました。

メトトレキサート(リウマトレックス®)と併用しての投与が基本ですが、メトトレキサートとの併用がなくても優れた効果を示すことが明らかとなっており、本剤はメトトレキサートが使用出来ない場合も効果が期待できる治療選択肢の1つです。

「ケブザラ」も、「アクテムラ」と同様に、インターロイキン6(IL-6)というサイトカインの働きを抑える「IL-6受容体に対する完全ヒト型モノクローナル抗体製剤」です。IL-6は炎症に関与するサイトカインで関節リウマチでは体内で過剰に作られ、炎症に由来する様々な症状を引き起こしています。「ケブザラ」もIL-6が結合する受容体に結合して、IL-6が受容体に結合するのをブロックすることで炎症に由来する様々な症状を抑え、関節破壊の進行を抑制し、日常生活動作を改善します。

「ケブザラ」も、他の生物学的製剤同様に免疫機能を抑制させることで炎症を抑える効果を発揮するため、感染症にかかりやすくなることがあります。通常、感染症にかかると発熱や血液検査で炎症マーカー(CRPや血沈などの炎症を評価する指標)が上昇しますが、「ケブザラ」も「アクテムラ」と同様に、炎症を強力に抑制するため、発熱しなかったり、炎症マーカーの数値が上昇せず、炎症がわかりにくくなります。軽いかぜだと思って放置していると重症化することも考えられますので、かぜの症状(発熱、息苦しさ、のどの痛み、咳、たん、鼻水など)を感じた場合は、例え軽度でも次の診療日を待たず、すぐに主治医、看護師、薬剤師にお申し出ください。

「ケブザラ」は、200mgを2週間に1回皮下注射しますが、患者さんの状態により150mgを2週間に1回への減量が可能です。皮下注射製剤は、自宅で患者さんご自身による自己注射による投与が一般的です皮下注射は1本約4万8千円程度です。約3割負担の場合、1ヶ月あたり3万円程度となり、これに再診料・検査料・処方箋料・在宅自己注射管理料などが加わります。

文責 田中榮一
2023年10月13日更新