山田理紗 先生の論文がIntenational Journal of Rheumatic Diseasesに掲載されました。
Int J Rheum Dis. 2025 Jul;28(7):e70353.
Comparison of Outcomes Between Protocolized Tacrolimus-Based and Non-Protocolized Ciclosporin-Based Triple-Combination Therapy in Interstitial Lung Disease With Anti-MDA5-Positive Dermatomyositis: A Single-Center Retrospective Cohort Study
Risa Yamada, Masayoshi Harigai, Yasuhiro Katsumata
PMID: 40589054
この論文は、抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に伴う間質性肺疾患に対し、タクロリムスとグルココルチコイド(GC)とシクロホスファミド静注療法(IVCY)を組み合わせてプロトコル化された3剤併用療法が、シクロスポリンをベースとした非プロトコル化療法よりも優れた転帰を示すことを示唆しました。具体的には、タクロリムスとGCとIVCYの3剤併用療法は、死亡または在宅酸素療法導入の複合アウトカムに至るリスクが有意に低く、治療プロトコルの改善が予後向上に貢献する可能性を示唆しました。また、タクロリムスとシクロスポリンの違いだけではなく、GCの投与量が少なかったことや、IVCYの用量や頻度が多かったことも、良い転帰に寄与した可能性が示唆されており、抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎に伴う間質性肺疾患の治療戦略に重要な示唆を与えました。